花の占める位置
暮らしを彩る花と花瓶。
その飾る位置を探して歩き回る。
その時間のワクワクする気持ち。また考える要素をカタチにした、深い味わいの作品となっています。
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作品解説
花の占める位置
ちぎり絵の
挿し絵を思い出す
素朴な絵のようだが
縦長な画面
描かれた並びが
時を止めた
動かない絵のようだが
さまざまな
テクニックによって
動的で心沸き立つ作品
となっている
まず花びんは
気がつかないくらいに
わずかに左に後ずさりし
静止を拒否している
花びん敷から
ピンクが
生き生きと
流れ出す向きと
欠いた右上
そして
左下の四角と
花びんのすき間は
同じ傾斜を作り
一体化し
紺色のうねりが生まれ
丸やひし形は
上にいくほど間隔を広げ
すべてが調和し
左上へ上昇する
心地よい流れと
天の高さを
感じさせる
花は
どれも
ユーモラスで
饒舌に話しかけて
くるよう
そして
花びんの下に
白い光が
さしこんで
急に
画面が膨らみ
内包していた空間に
不意に気づかされ
不思議で
温かい気もちに
させられる